東植田の歴史に、子どもたちの心の世界が広がる

香川県立高松北中学校・高等学校の國木健司校長先生をお招きして、5・6年生が東植田の歴史フィールドワークを行いました。國木校長先生は、30年ほど前に、東植田の遺跡を発掘調査されたことのある方です。ひょんなことからお話をする機会があり、本校の子どもたちに是非体験学習をとお願いしたところ、快く引き受けてくださったのです。東植田には、弥生・古墳・奈良時代の重要な遺跡があり、それを見るととても栄えていた地域であることが分かるというお話を伺って、子どもたちに、今以上に「ふるさと東植田」に誇りを感じてほしいと願って実施しました。

國木校長先生は、縄文式土器や弥生式土器を持参してくださり、子どもたちと楽しくやりとりをしながら、まずはどんな時代だったのかを分かりやすく説明してくださいました。本物の威力はすばらしく、まだ歴史を学習していない5年生も目はくぎ付けです。6年生で学習したときに、きっと「ああ、あのとき見たり聞いたりしたもののことだ。」と興味を持って学習できると思います。歴史を既に学習している6年生は、目が輝き、のめり込んで聞いていました。

子どもたちが道路の方を向いている写真は、そこに弥生時代の集落の堀があったという説明を聞いているところです。今から2000年も前にここに大きな集落があったこと、ここから、重要な弥生式土器が出土したことなどを聞きました。日頃行き慣れている八幡神社さんでは、すぐ目につくところに古墳があることが分かって、感心しきりでした。最後に下司の廃寺に行きました。ここは、まだ香川に20しかお寺が建立されていない時期に建てられた由緒のあるお寺だそうです。子どもたちが「トトロの木」と呼ぶ木があるところに、五重塔が建てられていたそうで、そこに今もある石段は、その当時のものだというお話を聞き、子どもたちの目が大きく見開きました。そして、「そのお寺の瓦がまだここにあるよ。ほらこれ。」と話されて拾った瓦には地模様が・・・。1400年も前のお寺の瓦がすぐ近くに転がっていたということに子どもたちは驚き、すぐに夢中になって瓦を探し始めました。あっという間にたくさんの瓦のかけらを探し出した子どもたち。おもしろかったと満足そうでした。この瓦は、後で、國木校長先生が文化財として高松市に届けてくださるそうです。

最後に國木校長先生が、「ぜひ将来歴史を勉強して、この東植田の遺跡を調査してほしい。まだ解明されていないことが、この東植田の遺跡にはたくさんあるんだよ。」と熱い思いを語られました。子どもたちの心の世界が、また一つ広がったと感じました。

國木校長先生、本当にありがとうございました。

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