お互いのちがいを認め合い、自身の生き方を考えよう。

 12月3日(火)に、「皆と変わらないと思えるまで」という演題で人権講演会が行われました。
 講師の仁谷さんは当時、体育の教員をしながら現役の器械体操の選手として活躍していましたが、試技中のケガによって車いすを利用する生活となりました。今回の講演会では、ケガをして入院していた1年間と退院後の人生の中で感じたこと、思ったことをお話していただきました。決して喜ばしいことではありませんが、ケガをすることで自分を支えてくれる周りの方々のありがたさが分かったそうです。ケガした当初は、「生きていていいのだろうか。」とマイナス思考になりがちだったそうですが、周りの方々の支えによって「自分を大切にしよう。」と思えるようになり、「よりよく生きる!」という決意が芽生えたそうです。「ひとりひとりが大切な存在です。自分を大切にしてください。そして周りの人も大切してください。」というメッセージをいただき、生徒たちは自分の生き方、自分と周りの人との関係を見つめ直す良い機会となりました。
 また、仁谷さんは、「もう一度教員として子どもたちと過ごしたい!」と強く思い、何度も教育委員会と話し合い、小学校の教員として現場に復帰することができました。何事に関しても「車いすだから。」といってあきらめることは簡単だったそうです。しかしながら、「あきらめなければ、なんとかなる。」という強い意志によって見事に実現することができました。自分ができないことを他人や周りのせいにするのではなく、さらなる努力を積むことで実現させることができるという前向きさに、会場が勇気に包まれたようでした。
 夢を実現させる過程で、「車いすを利用する生活になっても自分も頑張ればできることがある、周りの人にはできないことが自分にはできる。」という場面に幾度となく出会ったそうです。誰にもできること、できないことがあります。それに気付いたとき、「みんな同じなんだ。少しできないことが多いかもしれないけど“皆と変わらない。”」と思えたそうです。力強く、前向きに生きていく姿勢に心を打たれました。

人権講演会  人権講演会2

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