コンテナ作業に学ぶ

■年度末になると粗大廃棄物処理のためコンテナが配置されます。いつもなら春休み中に設置されるので職員作業が可能でしたが、今年は平日。コンテナ設置の時間は僅か32時間。平日は授業もあり、どの学校も放課後は進級に向けた作業や会議が続きますので、春休みのように職員全員集合!なんてできません。しかも、この間に廃棄対象の机や椅子、使えなくなった卓球台、扇風機その他、形も大きさも様々な物を上手にできるだけたくさん積み込まなくてはなりません。分解できる物はすべて分解して小さくしておく必要もあります。授業の空き時間に動ける先生が少しずつ作業しましたが、最後はソフトテニス部やバドミントン部の生徒が部活動ボランティアで助太刀してくれました。

最初は、電動ドライバーなどを使い扇風機などを分解して見せ、少しずつ任せていくと、最後は自分たちでどんどん分解していきました。どうやれば分解できるか自然と輪ができ、観察し、最適な案を出し合い、ネジを外す者、外しやすいようにしっかり固定する者、気をつけろと注意する者、運ぶ者、落ちたネジやゴミを集める者と自然と役割分担していました。主体的で対話的な試行錯誤がそこにはありました。
こういうことを積極的に体験させることを大切に思うか、無駄・危険と考えるか。9年間の義務教育で、扇風機一つ分解できない子を育てていて、日本の未来はあるのか?とまでは言いませんが、少なくとも「軍手をすると細かい作業ができん、(かえって)危ない」「そこ気をつけろ」と発言する生徒やこの子絶対に職人に向いていると思える生徒など、座学だけでは見ることができない子どもたちの姿を見ることができたのは事実です。

時間が無くてたいへんなことをコンテナ運搬の業者の方も分かってくれているみたいでした。他の箇所にも移動してくれて、積み込みを手伝ってくれました。こんなに盛り上がって大丈夫ですかと心配すると、上手に積み直してくれました。さすがです。作業のたいへんさが分かっているプロだから、私たちを見て瞬時にしんどい状況を読み取ってくれたのでしょう。プロならではの優しさ、ありがとうございました。

 

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