ローテーション道徳 撮れなかった一枚の写真

■各教室とも換気を強化しているため、防寒のため膝掛けをしてる生徒も見られます。写真は、1年生のローテーション道徳の授業風景です。普段は学級担任が道徳の授業を行うのですが、ローテーション道徳は、担任以外の教員が教室に来て行います。それぞれの教員には個性がありますから、そこは生徒にとっても新鮮な気分で授業を受けられます。
■ある教室では、フォトジャーナリストの吉田るい子さんの話が取り上げられていました。日本の女性で最初にフォトジャーナリストを名乗った人物としても有名ですが、その彼女がベトナム戦争を取材していた時の話です。陥落間近のサイゴン(今のホーチミン)で、戦火の中、赤ん坊を抱いて必死で逃れる女性を見つけ、これは絵になるとシャッターを切ろうとした。しかし、母親が我が子の顔を隠す姿を見て、吉田さんはシャッターを切れなかった。撮影していれば、ピューリッツァ賞ものだったかも知れない。後に、吉田さんは、あの瞬間を振り返り、それでよかったと回想しています。プロカメラマンとしての自分である前に、一人の人間としての自分がそこにはいたという。職業人としての自分と人としての自分との葛藤は、生徒たちが将来、いつか必ず経験するものです。危険を冒しながらやっと遭遇したシャッターチャンス。あなたならどうしますか?

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