図書室と文庫本とわたし

私の高校1年生の時の担任の先生は、図書が担当の先生でした。当時、私が通っていた高校は、開校4年目の新しい学校でした。そのせいか、開校時から校長先生は、私の担任の先生に図書室の本の充実を命じていたそうです。特に、立派なハードカバーの本を書棚に並べ、見栄えのいい図書室にしたかったらしいのです。しかし、私の担任の先生は、生徒に本を読んでもらわなければ意味がない、と考え、校長先生の意に反し、生徒が親しみやすい文庫本をそろえていきました。この話を、担任の先生と仲がよかった社会科の先生から聞いたとき、担任の先生との距離が縮まったと思いました。校長先生にとっては、随分、扱いにくい、やっかいな先生だったと思いますが・・・

それからです。1年間に1冊も本を読まなかった私が、文庫本を手にすることが増えたのは。あれから40年経った今でも、私のそばにはいつも文庫本があります。担任の先生の思いは、一人の青年にしっかりと届いたと言えるでしょう。

写真は本校の図書室

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