大島青松園訪問

 5年生は,11月27日(火)に,総合的な学習の時間の校外学習として,大島青松園を訪問しました。
計画では,11月14日(水)に訪問する予定でしたが,悪天候で帰りの船が欠航する可能性があったので延期になり,2週間後にやっと大島青松園の訪問が実現しました。
 晴れでも高松港や海上,大島では西風が強く寒かったですが,大島青松園の自治会長さんと大島青松園の病院の先生のお話をじっくりと聞くことができ,これまでに総合的な学習の時間で「ハンセン病」について学習したことをさらに深めることができ,校外学習のねらいを十分達成しました。
 昔は「らい病」と呼ばれていた「ハンセン病」は,らい菌が原因で皮膚や末梢神経が侵される感染症で,外見上から差別を受けてきた悲しい歴史があります。ハンセン病の薬ができてからは完治させることができましたが後遺症のあとは元には戻らないので,つまり,病気は完治しても外見はそのままなので誤解を生み,遺伝することもないのに遺伝するという誤解も残ったというお話がありました。ハンセン病差別の厳しい歴史があることを子どもたちの心に深く印象づけました。
 また,発病があれば強制的に大島に隔離し強制労働させられたことや,監獄もあったという大島青松園の過去の悲しい歴史についても学びました。そして,50年以上も島から出たくても出ることができず,生まれ故郷や家族への思いだけがふくらみ,「風の舞い」(庵治石造りの円錐共同墓地)に入りやっと思いが叶うというお話は強く心に刻まれました。「風の舞い」の前で合掌する子どもたちの姿も見られました。
 5年生は今回の大島青松園訪問で学んだことを「ハンセン病から学んだこと」という題で,12月5日(水)の人権集会で発表します。①らい菌はとても感染力が弱く感染しにくいこと。②もし感染しても薬で完治させることができること。③しかし,ハンセン病に関する昔のまちがった法律が改正された現在でも国の隔離政策の影響が残り,ハンセン病について正しく理解し行動していない人がいることを中心に,ハンセン病差別について自分たちはこれからどう考え行動していくかについて決意を発表します。ぜひ人権集会にご参加くださるようお願いいたします。

カテゴリー: 人権・同和教育 パーマリンク